むらさき野苑ホームヘルプステーション
重点取り組み

平成27年度

骨を丈夫にする食事の提供

 高齢に伴い体内のカルシウムはどんどん減少し骨がもろくなっていきます。 わずかな外力で骨折しやすく、また治りが遅いのが特徴です。 そこで今年は食事でカルシウムをより多く摂取していただけるように カルシウムについて勉強し、利用者宅で提供出来る様に取り組んでいきます。

 

 

取り組み内容
◇毎月テーマを決めてヘルパー会議で勉強します◇

  4月・・・骨に関する基礎知識
         骨にまつわる7つの質問  ~骨を強くする食品~
  5月・・・「牛乳・チーズ・ヨーグルト」
  6月・・・「納豆・豆腐」
  7月・・・「小松菜」
  8月・・・「青菜」
  9月・・・「干しえび・ちりめんじゃこ」
 10月・・・「わかめ・ひじき」
 11月・・・「切干し大根」
 12月・・・「きのこ類」
  1月・・・カルシウムの過剰摂取について
  2月・・・サプリメントについて
  3月・・・まとめ おさらいクイズ

~4月の勉強会~

☆骨密度にまつわる7つの質問☆
 Q1 現在運動(ウォーキング・犬の散歩など)はしていますか?
 
 Q2 10代の頃、運動はしていましたか?
 
 Q3 あまり好きではない食べ物がありますか?
 

 
 Q4 外出のときは紫外線を防ぐ工夫をしていますか?
 
 Q5 お酒はよく飲みますか?どのようなお酒をどの位飲みますか?
 
 Q6 カフェインのある飲料(コーヒー・紅茶)はよく飲みますか?飲む場合、1日に何杯飲みますか?
 
 Q7 たばこは吸いますか?
 
★質問の意味★
 Q1 現在の運動週間について・・・運動は骨量の減少を防ぎ、筋肉を鍛えて転倒を防止する効果もあります。
 
 Q2 過去の運動歴について・・・骨量と筋力は思春期にもっとも増えます。このころに食事と運動で、骨をみっちり太くするのが、理想です。
 
 Q3 嗜好について・・・骨密度を高めるには、乳製品・魚・大豆製品 ・青菜・海藻などを摂る事が大切です。
 
 Q4 日光に当たっているかどうか・・・日光(紫外線)に当たると、ビタミンが作られます。
 
 Q5・Q6・Q7 骨粗しょう症予防のため・・・お酒の飲み過ぎ、カフェインの摂りすぎ、喫煙は避けましょう
 

~5月の勉強会~

◎毎月のテーマに沿った食材からレシピを考案◎
・毎月レシピを各自考案し、利用者の好みにあわせて調理していきます。

牛乳味噌汁

~6月の勉強会~

◎冷凍豆腐のピカタ

 

☆木綿豆腐は他の豆腐に比べてカルシウムが多く含まれています。

~7月の勉強会~ 

◎小松菜とささみの塩炒め

 

☆小松菜は青菜類の中でも栄養的に優れてます。

~9月の勉強会~

◎ちりめんじゃこと人参のチヂミ

 

☆身は小さいものの多種の栄養素が豊富で栄養価が高い。

~10月の勉強会~

◎ひじき・ツナ・きゅうりの酢の物

 

☆海藻はカルシウムを多く含んでいますが、中でもひじきは際立っています。

~11月の勉強会~ 

◎切干し大根のポン酢和え

 

☆ビタミン&ミネラル豊富な乾物野菜の定番。

 

 

年に一度、調理実習を行っています。今年はカルシウムについて勉強しているので、毎月勉強した食材を使って調理しました。
今回は他に「ミルク茶碗蒸し」「切干大根とひじきのサラダ」「まごわやさしいお好み焼き」も作りました。
◇利用者宅で作りたい物のアンケートをとりました◇

1位 【ミルク茶碗蒸し】
 ・牛乳の臭みもなく苦手でも食べれそう
 ・コクが出てまろやか
 
2位 【まごわやさしいお好み焼き】
 ・お好み焼きは色んな野菜が豊富に摂れる
 ・れんこんがすりおろしているので
  もちっとして食べやすい
 
3位 【ひじきとツナときゅうりの酢の物】
 ・ひじきを酢の物にしても美味しい

 
レシピ

【ミルク茶碗蒸し】

☆材料(2個)  
・牛乳 200CC
・卵 1個
・かつおだし 小さじ1/3杯
・塩 小さじ1/3杯弱
・干し椎茸の戻し汁 大さじ1杯
☆具材  
・鶏肉 適量
・干ししいたけ 1個
・三つ葉 適量

 
 
~作り方~
(1)材料をボールに入れ、泡立てないようにまぜます。
(2)具材を食べやすい大きさに切り分け、容器に入れます
(3)汁を容器に入れます。
(4)10分程蒸したら出来上がり

【まごわやさしいお好み焼き】

☆材料(2枚)    
・とうふ(木綿) 1/4丁  (豆製品)
・ごま 適宜  (ごま類)
・ひじき(戻したもの) 少量  (海藻類)
・れんこん 5cm位  (野菜類)
・小松菜 1株  
・ネギ 適宜  
・干しエビ 適宜  (魚類)
・しいたけ 1枚  (きのこ類)
・長芋 5cm位  (いも類)
・卵 1個  
・小麦粉 少量  
・油 少量  

 
 
~作り方~
(1)れんこん・長芋をすりおろします
(2)野菜類を食べやすい大きさに切ります
(3)ボウルに小麦粉以外の材料を入れ混ぜ合わせます
(4)硬さをみながら、つなぎ程度に小麦粉をいれます
(5)フライパンに油をひいて焼きます
 

【ひじきとツナときゅうりの酢の物】

☆材料  
・ツナ缶 1缶
・きゅうり 1/2本
・ひじき(乾燥でもOK) 10g
・砂糖 大1
・醬油 大1
・酢 大1.5

 
 
~作り方~
(1)きゅうりは輪切りに、ツナ缶は油をきります。ひじきは乾燥の場合はお湯で戻してください
(2)3つの調味料を全部合わせて(1)混ぜ合わせれば出来上がり

●毎月の勉強会からレシピを考案し、利用者宅にて調理した回数です

  4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月
レシピ考案 11件 14件 15件 8件 12件 9件 9件 11件 8件 6件
調理回数 52回 64回 52回 48回 49回 32回 29回 14回 12回 10回

◆まとめ
 在宅では食材も限られていて、カルシウムを含む食材が少なく、カルシウムをとっていただく事が出来ませんでした。
 そこで利用者様にカルシウムを多く含む食品のアドバイスをして、他の食材との特徴を活かしながら、バランスの良い食事を調理する事ができました。
 今回の取り組みでカルシウムを多く含む食品や組み合わせ、さらに過剰摂取の危険性を学ぶ事が出来ました。
 これからも勉強会で学んだ事を活かして訪問していきます